歪みを抑えて撮影するコツ｜プロが実践するカメラテクニックを徹底解説

写真を撮ったあとに、「あれ、建物の線が曲がってる…」とか「顔が広がって見える…」なんてこと、ありませんか？

それ、もしかするとレンズの「歪み」が原因です。

レンズの歪みは、特に広角レンズや望遠レンズで発生しやすく、建築写真やポートレート撮影では悩みのタネ。しかし、いくつかの工夫とテクニックを知っていれば、歪みをかなり抑えることができます。

この記事では、撮影時のコツから編集での補正方法まで、歪み対策を徹底的に解説しますね！

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1. 水平と垂直を意識する—歪み対策の基本

歪みを抑えるためにまず重要なのが「水平」と「垂直」をしっかり意識すること。

特に建築写真では、少しの傾きが大きな歪みを生む原因になります。

1-1. カメラを90°で向ける

建物や垂直線の多い被写体を撮影するときは、カメラを対象物に対してきちんと90°で向けることが基本です。

これだけで、建物のラインが歪んで見えるのを防げます。

カメラの角度が少しでも傾いていると、パースペクティブの影響で垂直線が内側や外側に曲がってしまいます。

高層ビルを撮るとき、下から見上げるアングルだと「逆台形」のように建物が広がって見えます。

これを防ぐには、ビルから少し離れて同じ高さの位置から撮影するか、ティルトシフトレンズを使うのも手です。

1-2. 水平・垂直ガイドの活用

最近のカメラやスマホには、電子水準器やグリッド表示機能があります。

電子水準器は、カメラが傾いているときに視覚的に教えてくれる便利な機能です。

これをオンにしておけば、撮影時に水平と垂直をしっかり保てます。

活用法は下記の通り。

これだけで、水平と垂直を簡単に意識できます。

2. 三脚の活用—固定することで歪みを防ぐ

手持ちで撮影すると、どうしてもカメラが少し傾いたり、手ブレが発生してしまいます。

三脚を使うと、水平垂直が保たれるだけでなく、手ブレも防げるので、歪みのリスクが大幅に減ります。

2-1. 三脚の選び方

三脚といってもいろいろ種類がありますが、建築写真や風景写真には、水平機能がしっかりしたタイプがオススメです。

たとえば、水平器が内蔵された三脚や、雲台に360°回転機能があるものを選ぶと、正確なアングルで固定できます。

おすすめの三脚は下記の通りです。

2-2. 三脚を使った効果的な撮影手順

これだけで、建物の垂直線や水平線がきっちり決まります。

そんな三脚の活用方法に関して詳しくは、下記をチェックしておきましょう。

3. 撮影後の歪み補正—Lightroomの活用法

撮影時に気をつけていても、完全に歪みをゼロにするのは難しいです。

そこで活躍するのが編集ソフト。

中でもAdobe Lightroomは、歪み補正が充実していて、簡単に修正できます。

3-1. 「ジオメトリ」機能で簡単補正

Lightroomには「ジオメトリ」という歪み補正機能があります。

特に「A（オート）」ボタンを押すだけで、写真全体の歪みを自動で補正してくれるので便利です。

手順は下記の通り。

これで、広角レンズ特有の樽型歪みや望遠レンズの糸巻型歪みがスッキリと補正されます。

3-2. プロファイル補正でレンズごとの歪みを解消

Lightroomは、各レンズに対応したプロファイル補正機能も搭載。

レンズの種類を指定すると、そのレンズ特有の歪みや色収差をまとめて補正してくれます。

手順は下記の通り。

特に建築写真など、直線が多い被写体ではこの機能が便利です。

レタッチソフトに関して詳しくは、下記をチェックしておきましょう。

4. レンズの選び方—歪みを抑えた設計のレンズを使う

実は、レンズ選びでも歪みはかなり抑えられます。

単焦点レンズやティルトシフトレンズは、ズームレンズに比べて歪みが少ないのが特徴です。

4-1. 単焦点レンズのメリット

単焦点レンズは、レンズ内部の構造がシンプルで、光の通り道が一直線。

ズームレンズのように複雑な光の屈折がないため、歪みが少ないんです。

特に35mmや50mmあたりの焦点距離は、人間の視野に近く、自然な描写が可能です。

4-2. ティルトシフトレンズでパースを補正

建築写真や商業写真では、ティルトシフトレンズが非常に効果的です。

これはレンズ自体を傾けたりシフトしたりできる特殊なレンズで、撮影時にパースペクティブの歪みを抑えられます。

レンズに関して詳しくは、下記をチェックしておきましょう。

まとめ

歪みはカメラの構造上どうしても避けられませんが、工夫次第でかなり抑えられます。

水平垂直を意識して撮影し、三脚や編集ソフトをうまく活用すれば、プロのような仕上がりに。

歪みを味方につけて、もっと魅力的な写真を撮りましょう！